しみ

しみとは、皮膚内で作られるメラニンという色素が沈着したものをいいます。
しみの種類はたくさんあり、しみの経過、患者様の肌状態なども考慮した上で、ひとりひとりに合った最適な治療法をご提案いたします。
しみにお悩みの方、適した治療法が分からない場合なども、安心してお気軽にご相談ください。

しみの種類

主なしみの種類です。

日光黒子(老人性色素斑)

一般に「しみ」といわれるもので、境界がはっきりした円形で茶褐色のシミです。
顔以外にも手、背、前腕、上背などの露出部に発生します。

肝斑(かんぱん)

頬骨の上あたりに境目のはっきりとしない形で広く左右対称に生じるしみです。

そばかす(雀卵斑)

両頬〜鼻の付け根にかけて丸い小さなしみが多数できるものをいいます。
また、顔以外にも、背中や手に発生する場合もあります。

ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)

額の両側や頬骨の所を主体に小さなしみが多数できる状態のものです。
鼻の穴付近にも見られることがあります。

色素沈着(くすみ)

やけど、ニキビ、アトピーなど様々な原因で皮膚が炎症を起こしてその跡がしみとなるものです。

脂漏性角化症

顔以外にも広く身体にでき、触るとザラザラしているのが特徴のしみです。老人性イボとも呼ばれています。

しみの治療

主なしみの治療法を以下に説明しています。

ケミカルピーリング

ケミカルピーリングは、顔や他の部位に出来る「しみ」や「くすみ」などの改善に使用される治療法です。
この方法では、皮膚表面に薬剤を塗布し、古い角質や傷んだ皮膚を取り除き、ターンオーバーを整えて、皮膚再生を促します。
しみの種類では主に、肝斑(かんぱん)や色素沈着(くすみ)などの治療に適しています。

副作用について
赤み、熱感(ほてり)、かゆみ、乾燥が生じることがあります。

費用について
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Qスイッチルビーレーザー

Qスイッチルビーレーザーは、メラニン色素の吸収率が高い波長帯をもつレーザー治療機器で、メラニン性皮膚色素疾患の治療に適しています。
表皮性のしみ・そばかす・ほくろ、真皮性のあざや色素沈着などの症状に対し高い効果が期待できます。

副作用について
施術後は施術部位がレーザーにより軽いやけど状態になるため、多くの場合かさぶたになります。
赤み、熱感(ほてり)、腫れ、かゆみなどが生じることがあります。

費用について
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炭酸ガス(Co2)レーザー

炭酸ガスレーザーは、ホクロやイボなどの症状、他のレーザー治療では難しい盛り上がりのあるしみ、血管腫などの症状に適しています。施術後の傷跡が目立ちにくく、唇や目の周りのデリケートな治療も可能です。
しみの症状の中では特に脂漏性角化症(老人性イボ)に対して有効な治療法です。

副作用について
施術後は施術部位がレーザーにより軽いやけど状態になるため、多くの場合かさぶたになります。
赤み、熱感(ほてり)、色素沈着、瘢痕(傷跡)、陥凹(へこみ)などが生じることがあります。

費用について
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外用薬

しみ治療に使われる外用薬として代表的なものは、ハイドロキノン、トレチノインといった成分のものが使用されます。
ハイドロキノンは、メラノサイトそのものに働きかけてメラニンの生成を抑える一方で、チロシナーゼという酵素の働きを抑制し、強力にしみに働きかけます。
トレチノインは、ビタミンA誘導体として知られるレチノイドの一種であり、皮膚表面の細胞の代謝を活性化し、メラニンが沈着している部分を素早く剥がして排出することで、しみを薄くする効果が期待できます。
また上記以外の外用薬として、高濃度ビタミンCローションを用いる場合があります。
しみの原因となるメラニンの生成を抑えてくれる効能や、毛穴をひきしめ皮膚の表面をなめらかにする効能があります。

副作用について
ハイドロキノンは、赤み、熱感(ほてり)、かゆみ、ただれ、乾燥が生じることがあります。
トレチノインは、発赤、皮剥け、紅斑、かゆみなどが生じます。
高濃度ビタミンCローションは、まれに発赤などが生じることがあります。

費用について
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内服薬

しみ治療に使われる内服薬として代表的なものは、シナール(ビタミンC配合剤)、トランサミン(トラネキサム酸)が使用されます。
シナールは、シミの原因となるメラニン色素の産生を抑えたり、メラニン色素の還元を促進することでシミを薄くする働きがあります。
トランサミンはアミノ酸の一種で、止血作用・抗アレルギー作用・抗炎症作用などを有し、しみ、そばかす、肝斑、くすみ、色素沈着などに対し効果的に作用します。

副作用について
シナールは、ごくまれに胃の不快感、悪心、嘔吐、下痢などが生じることがあります。
トランサミンは、ごくまれに発疹、嘔吐、吐き気、下痢、食欲不振などが生じることがあります。